講座では、「変えられなくて重要なことは現実的な対処をしましょう。」とお伝えしています。
ここで、現実的な対処がすぐに思い浮かべばいいのですが、なかなかすぐには思いつかずすっきりしないこともあります。
そんな場合は、私は講座が終わってからもあれはどうすればいいのかな、これはどうすればいいのかなと考えています。
恐らく講座参加者もそうでしょう。
子育て中の方対象の講座を行った後は、私は、こちらの本を読み直して、どうすればいいかを考えることがあります。嶋津良智(2013)『子どもが変わる怒らない子育て』フォレスト出版です。
この本は子育てによくある場面を取り上げて、アンガーマネジメントの技術でどうやって解決するかについて述べています。
子どもが片付けられない
子どもが宿題をやらない
子どもが思うように動いてくれない
やるべきことが重なってイライラ
など、まさに講座の受講者の方が話題にすることそのままの事例があります。
この本の中で特に私が関心したのは約束の仕方についてです。
約束の仕方に関する注意点として「大きすぎる約束をしない」というものがあります。
たとえば、2歳の子どもに「自分できちんとご飯を残さず食べる」ということを教えるとします。
このときに「自分できちんとご飯を残さず食べる」というのは大きすぎる約束です。
まずは、「椅子にちゃんと座る」それができたら「いただきます、ごちそうさまを言う」。
次は、「残さず食べる」というように段階を追って約束していきます。
こういうふうにすればなるほどできるはずですし、「うちの子はひとりでご飯が食べられない」とイライラすることもなくなりそうです。
子育て本はいろいろありますが、「こういうときにはこの技術」というふうに技術を身に付けることができますので、応用がききます。
「大きすぎる約束をしない」というのは仕事にも応用できます。
「部下に仕事を頼んだのに、こちらの想定していたことと違うことをしてきた。」というようなことありませんか。
これは恐らく指示が大雑把すぎたのでしょう。
このような場合は、ご飯の場合と同じく仕事を細かく分けて説明しなければなりません。
この本で取り上げられている事例は子育てなのですが、
「こういうこと大人の世界にもあるよね。」
と思って何度も読み直しができる面白さがあります。
そして、アンガーマネジメントの技術が一通り身に付く本です。
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