漏れる―:その2

怒りが生じるのは自分の「べき」と現実が合わないときである、ということはこのブログでも何度も書いてきました。

自分が考えていることと現実が合わないことは認知の歪みとよんでいます。

「べき」以外でも認知の歪みはいろいろあります。

 

先日の「漏れるー」を例にとって考えてみましょう。

この教員の方は生徒が次から次へとトイレに行ったので「小馬鹿にされた」と思って腹を立てています。

「小馬鹿にされた」というのはこの方の大した根拠もない思いつきです。

生徒は「トイレに行って教員を小馬鹿にしてやろう。」

と思ったわけでなく

「トイレって言えば、授業サボれるんだ。ひゃっほー。」

と思ったのかもしれません。

このような認知の歪みを「根拠のない決めつけ」といいます。

確かな理由もないのに悲観的な思いつきを信じてしまうことです。

 

「他のクラスでもこんなことが起きるに違いない。」

と思うのは「極端な一般化」という認知の歪みです。

これは小さな出来事をもとにして、すべての出来事が同じような結果になると一般化し過ぎてしまう認知の歪みです。

このクラスはちょっとだけ困ったクラスなのかもしれません。

 

「私に力がないんだ。ベテランの先生だったらこんなことは起こらない。」

と思うのは「自己関連付け」という認知の歪みです。

よくない出来事が起こると、自分に関係なくても、自分のせいだと考えることです。

ベテランの先生でも学級崩壊というのは起こります。

 

「クラスの半分もトイレに行った。」

と思うのは「心のフィルター」という認知の歪みです。

物事の悪いところばかりが目につき、よい点やうまくいったことを見ないことです。

クラスの半分はトイレに行きましたが、クラスの半分は授業中にトイレに行ってはいません。

 

「このクラスは小学生のようなクラスだ。」

と思うのは「マイナス化思考」という認知の歪みです。

物事や人を「~である」と悪い方に決めつけてラベルを貼ることです。

授業中にトイレに行くのは小学生とは限りません。

大学の教員もこんなことで困っているようです。

 

「授業中にトイレにいくべきではない。」

というのはおなじみの「べき思考」という認知の歪みです。

自分や他人に対して「~すべき」「~でなければならない」とルールにしばって考えることです。

「この生徒は勉強が嫌いだから息抜きが必要なんだな。」

と思えばそれほど腹は立ちません。

 

「今日の授業は失敗した。」

というのは「白黒思考」という認知の歪みです。

物事を「白か黒か」で割り切り、完全でなければダメだと思うことです。

生徒がトイレに行ったということ以外はよくできた授業だったかもしれません。

 

この方は、次の時間にこの件について生徒に注意したところ次の時間にはトイレに行く生徒はいなくなったそうです。

注意が次の時間になってしまったというのは、全員そろってから注意しようと思っていたところ次から次へとトイレに行くので注意しそこなってしまったとのことです。

注意して生徒の態度は改善されたのですが、B君に「A君が帰ってから行きなさい」

と言ったのにきいてもらえなかったことに腹を立てており、また、その時間に注意しそこなったことにも腹を立てているようです。

 

これは「過大評価・過小評価」という認知の歪みです。

これは、自分の短所や失敗を実際より大げさに考えて、反対に自分の長所や成功を実際より小さくとらえることです。

「言えばわかる。」ということに着目することにしましょう。

 

「根拠のない決めつけ」

「極端な一般化」

「自己関連付け」

「心のフィルター」

「マイナス化思考」

「べき思考」

「白黒思考」

「過大評価・過小評価」

という8つの認知の歪みをご紹介しました。

ムカッときたらどの認知の歪みを持っているか探してみましょう。

 

 

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