発達障害とアンガーマネジメント(1)の続きです。
今回は具体的な事例についてみていきましょう。
”A君は、皆が並んで順番を待っているところに割り込んできました。
友達に注意されると逆切れして友達とけんかになってしまいました。”
これは単なるわがままな子に見えますが、そうではありません。
私たちは、「ブランコは並んで乗る」ということを学んだら「滑り台も並ぶし、水道も並ぶ」ということを理解しますが、発達障害の子にとってはそうではありません。
別の場合はどうするかと想像することが難しいのです。
この場合の対処法として大人は、
・前も言ったのにと思わず繰り返し言う
ことが必要です。
その子にとっては「ブランコに並んで乗る」ということは言われましたが「滑り台に並んで乗る」ということは言われていないからです。
また
・指示は具体的に
ということが必要です。
「きちんとしなさい」では何がきちんとした状態なのか理解できません。
「列に並んで順番を待ちなさい」と具体的な行動を指示することが必要です。
次はこんな事例です。
”B君には朝の支度の順番が決まっています。
しかし、今日はお母さんの仕事の都合で、いつもより早い時間に家をでなければなりません。
手順が違ってかんしゃくを起こしてしまいました。”
これは「決まった習慣や儀式にかたくなにこだわる」ことによるものです。
この場合、いきなり
「急いでいるから早くして(いつもの手順は省略して)」
と言うよりも
「今日はいつもより15分早く出るのでいつもより15分早く支度を始めてほしい」
と予定を伝えておくことが必要です。
さて、
・繰り返し言う
・指示は具体的に
・予定を伝える
などは今までこのブログでも紹介してきました。
つまり、発達障害のためのアンガーマネジメントという特別なものがあるわけではなく、アンガーマネジメントはそのまま発達障害の場合にも使えるということです。
・繰り返し言う
・指示は具体的に
・予定を伝える
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