大川小の津波被害の判決がでたり、木製ジャングルジムの火災が起きたりしました。
私はこういう事故が起きると
「私がその場にいて危ないと気づくことができただろうか。」
「気づいたとして『危ないから逃げろ(やめろ)』と言えただろうか。」
といつも考えてしまいます。
「津波が来るんだから裏山に逃げれば良かった。」
「火災が起きるのはわかっていた。」
と物事が起こった後では言いたくなります。
人間には物事が起きてからそれが予測可能だったと考える傾向があります。
これを後知恵バイアスといいます。
しかし、私がその場にいたとして適切に判断でき、行動できただろうか、私はいつもそう思います。
人間には、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、「自分は大丈夫。」「今回は大丈夫。」などと過小評価してしまう傾向があります。
津波はここまでこないだろう、まさか燃えないだろう。
このような見方を正常性バイアスといいます。
正常性バイアスがあることを知れば、「自分は大丈夫。」と思ってしまった場合、「これはバイアスのかかった判断なのではないか。」と考え直すことができます。
それから私たちは「みんなと一緒だから大丈夫。」とか「みんながやっているから大丈夫。」とか
思ってしまいがちですが、よく考えてみればそれは何の根拠もないことはわかります。
みんなと一緒にいても津波や火災がよけてくれるわけではありません。
集団の中では、次第に危険度(リスク)の高い方向に言動が傾斜していくこと、個人であれば犯さないような間違いを犯すことがあります。
これをリスキー・シフトといいます。
リスキー・シフトを犯さないためにはみんながしていることでも、それは違うと言ったり、自分だけ違う行動をするという訓練が普段から必要なのではないかと思います。
先生の言うことでも間違っていれば従わない、それは子供に強く言っておかなければいけないかもしれません。
人に従う人間ではなく、自分で考える力を持つ人間を育てることが教育なのですから。
「気づいたとして危ないから逃げろ。(やめろ)」と言うこと、これも普段から練習が必要なのではないかと思います。
「言ったら嫌われる。」
「空気読めないと思われる。」
そうではなく思ったことは言う、小さいことから訓練が必要です。
言っても聞かないなら自分だけでも全力で逃げなければなりません。
ここには怒りの力が必要なのではないかと思います。
敵や脅威にさらされたとき、アドレナリンを放出して逃げたり、怒鳴ったり、攻撃したりする、これが怒りなのですが、私たちは普段、敵でも脅威でもなく、単なる考え方の違いにすぎないことでアドレナリンを放出して怒っています。
しかし、そんなことではなく、このような命に関わるときにこそ、アドレナリンを放出し、止める者を全力で振り切って逃げたい(阻止したい)ものです。
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亡くなった方のご冥福をお祈りいたします。