埼玉県内でケアマネージャーを対象に研修を行ってきました。
講座後いただいた質問に「ある利用者からクレーㇺがある。一度話が終わってもまた数か月後に同じようなクレームを持ってくる。どうしたらいいか。」というものがありました。
この問題は、変えられなくて、重要であるとのことでした。
そこで「現実的な対処をする。」という解決方法でどのような現実的な対処ができるかを考えました。
受講生の皆さんも、いろいろ案を出していただいているうちにわかったことが、「この利用者への対処はこのケアマネージャーさんの本来業務ではない。」ということ。
以前は関わりがあったのですが、今は対応する立場にはないとのことでした。
「だったら本来対応すべき人に対処してもらったらいいのではないか。」というのが私の答えでしたが、この言葉は少し冷たかったのかなとも思い、補足します。
私がこのように言った一つの理由は、「抱え込みすぎると燃え尽きる」からです。
介護士、ケアマネージャーは優しい方が多いですが、どんどん仕事を抱え込みすぎると燃え尽きます。自分を守るために線引きが必要です。
もう一つの理由は、「一人抜けることで関係者の関係が変わってくる。」ということです。
この利用者の対処を本来すべき施設では「利用にあたってはこういう規則を守ってもらう必要があるということを言わなければならないが、それを強く言えていない。」ということでした。
このケアマネージャーさんが、この問題から手を引けばこの施設の方でも少し強く言わざるを得なくなるかもしれません。
そうするとまたこの問題に違う展開がみられるかもしれません。
そううまくはいかず、このケアマネージャーさんが手を引くと施設の方では持て余して、この利用者さんはまた別のところにクレームを持っていくかもしれません。
でもクレームを持って行った先で「対応できない。」等、強く言われるかもしれませんし、のらりくらりと逃げられるかもしれませんが、利用者の方でも相手にされなければ態度を変えざるを得ませんし、今までとは何らか違った展開になると思います。
いずれにせよ、「私が抜けたら問題が悪化する。」とばかり思う必要はないのではないかと思います。
「私が抜けたら問題が悪化する。」と思う方はもしかすると「自分のせいだ。」と思うことが癖になっているのかもしれません。
悲観的な想像をするのが得意なのかもしれません。
受講生の中にも「私もそう思う。施設に問題を返す。」という方と「うーーーん。」と納得いかない方がいました。
「うーーーん。」と納得いかないでイライラとストレスをためてしまう方、そういう人は別の見方をしてみるのがいいかもしれません。
こちらの記事もご参考にしてください。