「注意するときに『いつも』『絶対』を使うな、とのことでしたが、本当にいつも遅刻してくる学生がいます。どうすればいいでしょうか。」という質問を受けました。
『いつも』『絶対』を使うなというのはこの記事のことです。
私は、この質問者の怒りが良くわかります。
勝手に遅れて勝手に単位を落とせば何も腹を立てることもないのですが、
・後ろの方から大人しく入ってくればいいものを前からドタバタ入ってくる。
・鞄をドサッと置くので、周りの学生が笑う。
・今、何ページですか、と遠慮も会釈もなく聞く。
・説明したことに対して質問する。すでに説明したと回答すると「電車が遅れたんだからしょうがないじゃないですか。」と口をとんがらせる。
・締め切りを過ぎて課題を提出する。締め切りを過ぎていると伝えると「聞いていない。」と言う。
とこういう行動に腹が立つから注意したいというわけです。
ご質問の件については、「遅れてきて前からドタバタ入ってくるな。」など上にあげたいくつかの点が要点であって、「いつも」とかその他余計なことはいらないわけです。
厚生労働省ではパワハラの6類型として以下を上げています。
(1)身体的な攻撃
叩く、殴る、蹴るなどの暴行を受ける。丸めたポスターで頭を叩く。
(2)精神的な攻撃
同僚の目の前で叱責される。他の職員を宛先に含めてメールで罵倒される。必要以上に長時間にわたり、繰り返し執拗に叱る。
(3)人間関係からの切り離し
1人だけ別室に席をうつされる。強制的に自宅待機を命じられる。送別会に出席させない。(4)過大な要求
(5)過小な要求
新人で仕事のやり方もわからないのに、他の人の仕事まで押しつけられて、同僚は、皆先に帰ってしまった。
(6)個の侵害
交際相手について執拗に問われる。妻に対する悪口を言われる。
遅刻する学生にどう注意するかということですが、
・バタバタ前から入ってくる学生にはその場で注意したいところですが、後で個別に注意する。
・短く簡潔に。前からバタバタ入ってくると他の人の邪魔になるので、後ろから静かに入ってくるようにとだけ伝える。
・「いつも」「絶対」、人格攻撃になるようなことは不要。
・息を切らせて入ってくれば、やむを得ず遅れたということがわかるのでそれくらいの小芝居ができると良い。
と注意をすればいいでしょうか。